日本農業機械化協会の調査によると、高齢のベテラン農家が使用する農機にタイヤの摩耗や部品の故障などの整備不良が見られています。また同協会の調べによると、死亡事故の多いトラクターを利用している農家の6割近くが定期点検を実施していなかったと言われています。
そんな事態を防ぐため、農機具を長く使うためのコツや注意点を紹介します
農業機械の寿命
下記に記載する機器は、あくまでもそれぞれの農機の平均的な値です、使い方は使用頻度は人によって異なります。あくまで目安として考え、この寿命が近づいてきたあたりから、買い替えや破損や故障しているパーツの交換などを考えるようにしましょう。
トラクター 6〜10年(耐用年数) 1200〜5000時間(耐用時間)
耕運整地用 6〜15年(耐用年数) 900〜2000時間(耐用時間)
収 穫 調 整 用 8〜10年(耐用年数) 500〜3200時間(耐用時間)
施肥播種用 10年(耐用年数) 1000〜1500時間(耐用時間)
など
動かす前に機械の点検
やはり、基本中の基本は農機を動かす前にはまず点検という習慣をつくることが、機械の性能を発揮させ、長持ちさせ、維持費を節約するコツと言えます。
コンバインや草刈り機・チェーンソーなど、使用前には必ず動作確認を行いましょう。なお使用前だけではなく、使用後の農機の状態も重要です。使用後は必ず清掃し、油をさしておくことが長持ちさせるコツです。田植え機などの農機も使用後は必ず洗車し、清潔を保ちます。
オイル交換
これについては、車と同じです
こまめなオイル交換は、エンジン寿命を伸ばすことができます。150時間に1回はオイル交換することが推奨されています。もしオイル交換や定期点検を怠ると、汚れたオイルが原因でオイルの循環が悪くなり、エンジンの部品が熱くなり動かなくなる「エンジンの焼き付け」が起こることも十分考えられます
清掃
農機を使用した後にはこまめに清掃を行いましょう。埃や泥、使用した農薬等がついたままにはせず、使用後にはそれらをしっかり取り除くことが大事になってきます