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農機の市場規模と動向予測

農機具の市場規模と今後の動向については平成25年にまとめられた農林水産省レポート(PDF)があります。

主要なデータの抜粋と農機具ひろばの見解を含めてお話します。

国内の農機具保有台数

主要農業機械の所有台数は以下のようになっています。

トラクター:163万台
田植え機:101万台
コンバイン:78万台

なお、経営耕地面積が30a以上又は農産物販売金額が50万円以上の販売農家は上記統計の集計時で約163万戸です。
国内の農業機械の普及率は非常に高く、トラクターは大きい農家では複数台所有している所もありますが、全体平均では全販売農家で1台ずつ所有している計算になります。

ただし、農機具は耐久性が非常に長く代替えサイクルが20年〜30年に及ぶ事もあります。
また、農家の高齢化によって販売農家の戸数自体が減少傾向にあり、国内における農機具の新車販売台数は年々減少傾向です。

農機具の国内向け出荷台数の推移グラフ

主要な農機具メーカーは国内だけではなく、海外のマーケット拡大に力を入れています。
特にインドなど規模が大きく農機具の普及台数が少ない市場の開拓で世界中の農機具メーカーの競争が激化しています。

小中型農業機械は販売不信

農業機械の出荷台数は全体的に減少傾向にあります。
その中でもトラクターは30馬力以下、コンバインは2条、田植え機は4〜5条の小型〜中型の農機具の出荷台数の減少が目立ちます。

トラクターの馬力別出荷台数グラフ

大型の農業機械に関しては大きく増える事はないですが、一定数の出荷台数を確保して安定したグラフになっています。
これは大型の農業機械を導入する規模が大きい農家は安定して仕事をしていますが、中小規模の農家は高齢化や営業不振によって農業を辞めるケースが多い傾向にあります。

特に近年は異常気象や台風、津波などの自然災害が多く、経済的体力のない中小規模の農家は被災をきっかけに再起せずに辞めてしまう方もおります。
また、新車の出荷台数が低迷する一方で、災害による不作など資金難を理由に中古で安い農機具を求める需要が拡大傾向にあります。

中古市場の動向は不透明

農機具市場は農家の高齢化など根本的な問題の解決の見通しはなく、今後も国内市場は緩やかに減少していく事が予想されます。
対照的に中古市場は国内の中古需要の拡大や長年続いた円高の一服によって海外輸出の需要増加があり、短期的には上昇傾向が続く見込みです。
ただし為替など不透明な要素も高く、現在の中古買取相場がいつまで続くかは分かりません。

過去10年以上の相場動向を見ると現在の農機具の買取相場は高い水準です。
もし売却や代替えを迷っている方がいれば、早めに検討してみはいかがでしょうか?